肝炎の経過

肝炎の経過の種類

肝臓は「沈黙の臓器」ともいわれ、肝炎になっても自覚症状はほとんどありません。肝炎の原因は多くが肝炎ウイルスの感染によるものです。その他、薬物、アルコール、アレルギー、脂肪肝（NASH）等もありますが、肝炎はその経過から大きく次の3種類に分類することができます。

A 型、B 型、E 型ウイルスによるものが多い。ウイルスに感染してから、数週間の潜伏期間を経て急激に肝細胞が障害され、ウイルスを排除しようとする免疫の働きにより、発熱、全身倦怠感、黄疸などの症状を起こします。数か月で自然治癒する例が多いです。

B 型、C 型肝炎ウイルスによるものが多く。長期間（6か月以上）にわたり肝障害が持続します。国内で一番多いパターンであり、徐々に肝臓が線維化し肝硬変に至ることもあります。

肝臓の細胞が広範囲にわたって急激に壊死を起こし肝不全状態となります。この状態を劇症肝炎といいます。急性肝炎から劇症肝炎になる割合は1～2%と低いですが、劇症肝炎になると死亡率が極めて高く、うち70～80%の人が死亡しています。

急性肝炎で、たまに劇症肝炎になります。慢性化はしません。予後は良好です。

母子間の垂直感染、家族や異性間の水平感染があります。急性肝炎になったり、たまに劇症肝炎になることもあります。慢性肝炎、肝硬変・肝がんに進行するケースもあります。

多くは慢性化します。症状が出ないケースが多く、肝硬変、肝がんに進行するのが多いです。

Ｂ型肝炎と共存することによってのみ増殖するウイルスです。Ｂ型肝炎にさらにＤ型ウイルスに感染した場合、重症化になりやすいです。

慢性化はしませんが、激症化することがあります。妊婦に感染した場合、致死率が10％以上と高いです。

病態はまだ明らかにされていません。

病態はまだ解明されていません。